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2013年05月29日

新刊「ハナミズキのみち」

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「ハナミズキのみち」 作/淺沼ミキ子 絵本 32頁 金の星社刊 ¥1,300+税

 津波で息子を失ったあと、ねむれない日がつづき、胸が苦しくなり、呼吸困難になることが
 何度かありました。
 どうしても会いたくて、会いたくて、泣いてばかりいた日々。
 そんなある日、息子の声が、私の耳にはっきりきこえてきたのです。
 そうだ、わたしには後世につたえていく大きな役割があるんだ……。   淺沼ミキ子

旧知の編集者野上さんから手渡された原稿。作者の浅沼さんは3.11の大災害で当時26歳であった息子さんを失った方でした。大災害の当日、信じ難いことを見るようにテレビの前でただ息をのんでいた私と、その心張り裂ける悲劇の禍中にいた浅沼さんの間には、埋められない溝がありました。「私が描いていいのだろうか?」と、お受けするかどうか何日か思案しました。震災以来、何かしなければと焦りにも似た気持ちがあり、いくつかのチャリティーに参加してきましたが、少しも落ち着かない思いで過ごしていました。
浅沼さんの願いにお手伝いできたら…、と陸前高田市を訪ね、浅沼さんご自身に案内していただきました。瓦礫の整理が進められている現地は、町並みがあったとは信じられないほど荒涼としていました。息子さんの健(たける)くんの話をうかがいながら浅沼さんの強い思いが伝わってきました。
スケッチを描きはじめました。ところが震災のページになると手が止まってしまいました。体が小刻みに震えるような違和感が出るのです。私でさえそうなのに、浅沼さんをはじめ被災者の心にどう映るのだろうか。恐る恐る浅沼さんに見てもらいました。思いがけないことに、励まされました。
「きっときっと願いが叶えられますように」。完成した絵本を見ながら願っています。

投稿者 ken kuroi : 2013年05月29日 10:06

コメント

「ハナミズキのみち
今日、とどきました。

昨年の夏、南三陸を訪れました。

残された家の基礎に、言葉を失いました。

僕にも息子が三人います。

この物語を本にされた黒井さんの勇気に敬服いたします。

(黒井) コメントをありがとうございました。
    私の迷いを変えたのは、浅沼さん共々、復興に際して
    一人でも多くの命を救える町づくりを願うことでした。
    精一杯描いたのですが、私の画力では心もとない気もしています。

投稿者 村田 智 : 2013年06月08日 21:38

 前、五月に行った中学生です。夏休みにまた、母と遊びに行きたいと思っています。
 なるべく健さんに会える日がいいのですが、8月はいついらっしゃいますか??

 前行ったときに、ころわんの絵本にサインを書いてもらって、すごく嬉しかったです。
 今からとても楽しみにしています。

(黒井) コメントをうれしく読みました、ありがとう。
8月の在館日をお知らせしますね。
   8/13 (火) 13:30〜14:30 『(火)定休 13日のみ夏は開館』  
   8/14 (水) 11:00〜12:00 / 13:30〜14:30
   8/15 (木) 13:30〜14:30
   8/31 (土) 13:30〜14:30
   この夏は、2F全部ころわんです。待っています。

投稿者 かほ : 2013年06月29日 16:49

 先ほどNHKのニュースウォッチ9で「ハナミズキのみち」の特集を拝見しました。(気づくのが遅くて途中からでしたが)
 私の住む地域は大きな被害はありませんでしたが、初めて体験する長く続く揺れや繰り返す揺れにおびえた子供たちを励ますくらいしかできなかった自分を思い出します。もし、同じようなことが起こったら、どう行動すべきなのか、いつも心がけていなくてはいけないことですね。
 8月15日に、伺わせていただきます。絵本を購入するのがますます待ち遠しくなりました。

(黒井) 今回の取材のテーマは、「直接被災していない多くの人々が、今回の大災害とどう向き合
    うのか」…でした。担当された記者の方達も同じ命題を感じていたようです。
    悩みながら自分のできる事をするしかないのかもしれませんね。

投稿者 mayumi : 2013年08月08日 22:19

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